2018年03月10日

浄光明寺に関連した史跡のこと−(2017年鎌倉検定1級の問題から)

1級の問題を見て、そこから鎌倉をよく知りましょう。

今回は、「浄光明寺にまつわる地蔵とやぐらについて」です。
[5]次の文の〔 @ 〕,〔 A 〕に最も適当な語句を書きなさい。ただし,〔 @ 〕,〔 A 〕両方できて正解とする。
 (36)  〔 @ 〕,〔 A 〕ともに漢字で書きなさい。
 扇ヶ谷の浄光明寺の境内には,足利直義の守護仏とされる通称「〔 @ 〕地蔵」が祀られており,背後の丘陵東側,谷奥には〔 A 〕寺址やぐら群がある。 

 ・浄光明寺は、「足利尊氏や足利直義」の帰依は厚く、尊氏による寺領寄進、直義によ
  る仏舎利の寄進などが行われました。

正解は、「@矢拾 A多宝」です。

「矢拾地蔵」の伝説
 「足利直義」が戦いの場で矢が尽きたとき、子供の僧が矢を持ってきて助けてくれたということです。
 これがあとで、直義が日ごろ信仰しているお地蔵様と分かりました。
 この伝説が、お地蔵様の名前の由来となったと伝えられています。 

 ・「矢拾地蔵」は、鎌倉二十四地蔵霊場の17番札所「浄光明寺」のお地蔵様です。
 ※「浄光明寺」については、「鎌倉扇ヶ谷のお寺を見る(泉谷山)」を参照。

浄光明寺の「収蔵庫」
 ・「矢拾地蔵」は、仏殿の左側にある白い建物の収蔵庫に安置されています。
  ここには、本尊阿弥陀三尊像も安置されています。
 浄光明寺収蔵庫.JPG

「覚賢塔」の下の谷に分布する「多宝寺やぐら群」とは
 ・浄光明寺の隣にかつて多宝寺がありました。現在、多宝寺址には妙伝寺が建っていま
  す。
  多宝寺址には、中世の石造五輪塔「覚賢塔」があります。
  その五輪塔の下の谷に分布する「やぐら」を「多宝寺やぐら群」と呼んでいます。

多宝寺(廃寺)の長老「覚賢」の墓塔(五輪塔)
 ・浄光明寺の裏山、多宝寺(廃寺)の「覚賢長老の墓塔」で、1307年に造立されまし
  た。
  この五輪塔は、4月の「鎌倉まつり」の期間中だけ公開されています。
 覚賢塔.JPG

 ※覚賢塔への道については、「鎌倉浄光明寺裏の覚賢塔が公開に! 2015.4」を参照。

 
posted by トシ999 at 08:00| Comment(0) | 鎌倉検定(過去問) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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