
建長寺の5体で一対の「木造伽藍神像」は、5体が揃ったものとしては国内最古のもので、2010年(平成22)6月に「国指定重要文化財」(国重文)に指定されました。
◎伽藍神像(がらんじんぞう)
・伽藍神は、寺院の土地・建物を守護する神で、蘭渓道隆来日の縁を作ったということです。 ・作風は中国・南宋彫刻の影響を受けており、鎌倉地方の宋風彫刻を考察する上でも見逃せない例と評価されています。 ・各像の個々の名称については、「張大帝(ちょうだいてい)、大権修利(だいごんしゅり)、掌簿判官(しょうぼはんがん)、観應使者(かんのうししゃ)、招寶七郎(しょうほうしちろう)」ですが、個々の像との特定は難しいとされています。 |
◎巨福山建長寺(山ノ内)
・臨済宗。1253年創建。開基は5代執権北条時頼。開山は蘭渓道隆。
・鎌倉五山第一位。本尊は地蔵菩薩像。
<建長寺の仏殿に安置されている本尊「地蔵菩薩像」>
<建長寺の仏殿で、本尊の横の奥に安置されている「伽藍神像」>

※上記の5体のうち1体は、国重文に指定されたものとは、少し違うようです。
・国重文に指定されたときによく見られた5体の「伽藍神像」の写真

・なお、2016年の東京国立博物館特別展で展示されたものは、次の5体でした。
⇒「伽藍神像 神奈川・建長寺」を参照。
・「張大帝」と見られている次の1体が、変更されています。保管の関係でしょうか。
