2023年08月13日

2022年鎌倉検定1級の問題から見る鎌倉(52)―源氏との縁が深い神社

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2022年11月に3年ぶりに行われた鎌倉検定の1級の問題から、鎌倉を振り返ってみましょう。

今回は、「源氏との縁が深い神社」についてです。
[6]次の文の〔 @ 〕,〔 A 〕に最も適当な語句を書きなさい。
ただし,〔 @ 〕,〔 A 〕両方できて正解とする。
  (52) 〔 @ 〕は漢字4 字で,〔 A 〕は漢字6 字で書きなさい。
   〔 @ 〕神社が源氏との縁が深い神社として信仰された理由は,源頼義がこの神社に祈願して,のちの〔 A 〕である子宝を授かったからと伝えられる。

 ・源氏との縁が深い神社はいくつかありますが、源頼義とその子に関係する古い神社です。
  ※源氏との縁が深い神社は、「ふりかえり鎌倉―鎌倉で一番古い神社(鎌倉検定:寺院・神社編(13))」を参照。

正解は、「@甘縄神明、 A八幡太郎義家」です。

甘縄神明神社(長谷)
・710年創建。長谷の鎮守。祭神は天照大神。
・行基が草創し、豪族染屋時忠(由比の長者)が建立した鎌倉で一番古い神社とされている。
・源頼義が当社に祈願して子宝(八幡太郎義家)を授かったことから、源氏との縁が深い神社として信仰される。
・源頼義や義家は社殿を修復し、頼朝も社殿を修理し荒垣や鳥居を建てたという。北条政子や実朝も参詣したと伝えられる。

 ・鳥居
 甘縄神明神社鳥居_R.JPG

 ・拝殿
 甘縄神明神社拝殿_R.JPG

 ・本殿
 甘縄神明神社本殿_R.JPG

八幡太郎義家(源義家)(1039年〜1106年)
・7歳のときに、京都石清水八幡宮で元服したことから「八幡太郎義家」といわれます。
・源頼義が1063年に、源氏の守り神として京都の石清水八幡宮を由比郷鶴岡に勧請した由比若宮(元八幡)を、1081年に修復しました。
・義家は、1083年に始まった奥羽地方の豪族清原氏の内紛に介入した「後三年合戦」で活躍しました。
・このとき、後に「御霊神社」(坂ノ下)の祭神となった「鎌倉権五郎景政」も義家に従って出陣し活躍しました。
・室町幕府を開いた「足利尊氏」の祖先に当たります。

源義家から足利尊氏までの系図
 源義家と足利氏.jpg

 
posted by トシ999 at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 鎌倉検定(過去問) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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