2023年08月14日

2022年鎌倉検定1級の問題から見る鎌倉(53)―日蓮の遺骨を分骨した寺院

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2022年11月に3年ぶりに行われた鎌倉検定の1級の問題から、鎌倉を振り返ってみましょう。

今回は、「日蓮の遺骨を分骨した寺院」についてです。
[6]次の文の〔 @ 〕,〔 A 〕に最も適当な語句を書きなさい。
ただし,〔 @ 〕,〔 A 〕両方できて正解とする。
  (53) 〔 @ 〕,〔 A 〕ともに漢字で書きなさい。
   〔 @ 〕寺が「東身延」の異名をもつ理由は,二代目住持の〔 A 〕が本山である身延山久遠寺に参拝できない人のために,日蓮の遺骨をこの寺に分骨したからとされる。

 ・本堂に右手にある祖師分骨堂に、日蓮聖人の遺骨を分骨しました。
  ※東身延は、「鎌倉本覚寺についてのあれこれ」を参照。

正解は、「@本覚、 A日朝」です。

妙厳山本覚寺(小町)
 ・日蓮宗。1436年、日出によって創建。
  もともとは天台宗系の夷堂があったが、日出は日蓮宗に改めました。
 ・夷堂は、源頼朝が鎌倉幕府設立の際に、幕府の鬼門にあたる方向の鎮守として建てた
  とされ、天台宗系のものでした。明治の神仏分離令により夷堂は移転して蛭子神社に
  合祀されたが、1981年(昭和56年)、ここに再建されました。
 ・将軍徳川吉宗の孫で、「寛政の改革」を実施した「松平定信」筆の「東身延」の額も
  伝わっています。

本尊釈迦三尊像を祀る「本堂」
 ・釈迦三尊像:「普賢菩薩像」、「釈迦如来像」、「文殊菩薩像」
 本覚寺本堂_R.JPG

祖師分骨堂
 祖師分骨堂_R.JPG

小町大路側に建つ仁王門前の「東身延」の石碑
 ・二代目住持日朝は、のちに身延山久遠寺の住持になった折に、本山に参拝できない人びとのために、日蓮の遺骨を分骨し、この寺が「東身延」と呼ばれるゆえんとなりました。
 本覚寺東身延石碑_R.JPG

 
posted by トシ999 at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 鎌倉検定(過去問) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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