2022年03月06日

鎌倉の名産「鎌倉彫」のこと

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鎌倉検定に向けて、鎌倉散策で気づいたワンポイントを紹介していきます。

今回は、鎌倉の名産の一つ「鎌倉彫」についてです。
江ノ電鎌倉駅構内で、現代の作品が見られます。

鎌倉彫
・鎌倉に禅宗寺院が建立され、造仏のために奈良から来た仏師たちが、「宋文化」に影響された須弥壇や前机、香合などの什器類も作り、それが鎌倉仏師にも受け継がれていきました。
・運慶の子の「康運」が、宋の工人「陳和卿」の持ってきた彫漆工芸を真似て仏具を作ったのが最初と考えられています。
・鎌倉彫は、「茶道」の普及によって茶入、香合、香盆などの茶道具も「鎌倉物」として珍重され、江戸時代には、茶器、硯台など身近の調度品も作られるようになりました。

 ※鎌倉彫の原型とされているもの
  ・「建長寺の須弥壇」、「円覚寺の開山堂の前机

江ノ電鎌倉駅構内に掲示されている「鎌倉彫作品」
 江ノ電鎌倉駅鎌倉彫1_R.JPG

 江ノ電鎌倉駅鎌倉彫2_R.JPG
  
現在の鎌倉彫の仏師の流れ
・現在、鎌倉仏師の流れを受け継いでいるのは、「三橋家」と「後藤家」です。
・昭和に入り、鎌倉彫が今日のように広く普及する活動を担った一人に、「後藤俊太郎」がいます。
 代々の鎌倉彫の伝統を引き継いで、祖父運久の後を継ぎ、当主となり、「鎌倉彫会館」設立や鎌倉彫の伝統的工芸品の指定に尽力しました。

「鎌倉彫再興碑(扇ガ谷)」:1979年(昭和54)建立
 ・後藤俊太郎によって、明治の鎌倉彫先駆者を顕彰する碑が建てられています。
 鎌倉彫再興碑_R.JPG

作品展示や鎌倉彫の歴史、体験学習などが行われる「鎌倉彫会館(小町)」
 ・1階のカフェスペースで鎌倉彫の器で喫茶、食事が楽しめます。
 鎌倉彫会館_R.jpg

鎌倉彫の彫師・佐藤宗岳の店舗併用住宅の「寸松堂(由比ヶ浜)」
 ・景観重要建築物等指定第4号 平成4年2月1日
 寸松堂_R.jpg

鎌倉彫の工房兼住宅として建てられた「白日堂」(長谷)
 ・景観重要建築物等指定第13号 平成8年3月1日
 白日堂_R.JPG

 ・展示されている鎌倉彫作品
 白日堂鎌倉彫_R.jpg

 
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2019年09月21日

ふりかえり鎌倉―鎌倉観光のお得なきっぷ(鎌倉検定:産業・生活編(11))

鎌倉検定過去問を振り返り、鎌倉を楽しむ回として情報をお届けします。

今回は、「鎌倉観光のお得なきっぷについて」です。
設問
@鎌倉市内の一定区間の電車やバスが乗り放題になるきっぷを何というか。
A江ノ電の電車全線で、1日何度でも、どの駅でも乗り降りができるきっぷを何というか。
B鎌倉・江ノ島エリアのJR線、江ノ電、湘南モノレールが1日乗り降り自由なきっぷを何というか。

解答と解説
@鎌倉フリー環境手形
A江ノ電一日乗車券「のりおりくん」
B鎌倉・江ノ島パス


鎌倉観光をするうえでお得な切符とは
 ・鎌倉市内を公共交通機関で観光する場合、お得な切符を使って楽しく回りましょう。
 ・どれを使うかは、あなたの観光目的次第です。
 ・それぞれのフリー区間と料金は、次の通りです。

鎌倉フリー環境手形(鎌倉市内の江ノ電とバス)
 ・鎌倉地域内の観光スポットを広くカバーした「5つの路線バス」と「指定区間を運行
  する江ノ電」が、1日自由に乗り降りできるきっぷです。
 ・大人 570円 小人 290円
 鎌倉フリー環境手形.jpg

江ノ電一日乗車券「のりおりくん」(江ノ電)
 ・江ノ電の電車全線で、1日何度でも、どの駅でも乗り降りができるきっぷです。
   江ノ電沿線の施設にて素敵な特典が受けられます。
 ・大人 600円 小人 300円
 江ノ電のりおりくん.jpg

鎌倉・江ノ島パス(JR、江ノ電、湘南モノレール)
 ・鎌倉・江ノ島エリアの「JR線、江ノ電、湘南モノレール」が、1日乗り降りできる
  きっぷです。
  古都・鎌倉の寺社めぐりや江ノ島周辺の散策に最適なフリーパスです。
 ・大人 700円 小人 350円
 鎌倉・江ノ島パス.jpg


※その他、「湘南モノレール」の一日券もあります。


 ※2019年10月1日から、消費税率引上げに伴い料金は変わります。

 
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2019年09月19日

ふりかえり鎌倉―鎌倉市の地域(鎌倉検定:産業・生活編(10))

鎌倉検定過去問を振り返り、鎌倉を楽しむ回として情報をお届けします。

今回は、「鎌倉市の地域について」です。
設問
@鎌倉の中でも専業農家があり、農耕地がほかに比べて多い地域はどこか。
A鎌倉に大企業が進出してきたのは、1936年(昭和11)の松竹撮影所の移転が契機で、大手企業や下請けの中小企業の工場が作られ、鎌倉が活性化した地域はどこか。
B戦後は、鎌倉市が1953年(昭和28)にある条例を設けたことで、この地区に工場が増えるようになったが、この条例は何か。

解答と解説
@手広・関谷地区
A大船・深沢地区
B工場誘致条例(「企業誘致の奨励措置に関する条例」)


鎌倉市の地域
 人口は、約17万人で、大きく5つの地域に分けられます。
地域名称
特徴
鎌倉地域  市街地区 
腰越地域  漁業と住宅地 
深沢地域  住宅地と工場地帯 
大船地域  住宅地と商工業地帯 
玉縄地域  住宅地と農地が多く残る  

 鎌倉市の地域.jpg

鎌倉市航空地図
 鎌倉市航空地図.jpg


※昭和の初めごろまで、鎌倉には鎌倉彫、貝細工、正宗工芸など家内工業と、鎌倉ハムの工場があるだけで、大きな工場はありませんでした。
 鎌倉に大企業が進出してきたのは、1936年(昭和11)、松竹撮影所の大船移転が最初です。
 戦後は、市が1953年(昭和28)に「工場誘致条例」を設けたことで、「大船・深沢地区」に、工場が増えました。
 (条例は、8年後に廃止。)

※工業の発展により農家は激減したが、現在では都市型農業で、2015年(平成27)のデータによると、農業に携わる人数は219名、耕地面積は54haです。
 専業農家は、「手広・関谷地区」に限られ、わずかな戸数ですが生産性の向上に努めています。

  
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